肩が痛くて仕事に支障がある、棚のものをとれない、洗濯物が干せない、髪を洗うのがつらい、痛みで夜に目が覚めてしまうなど、肩の痛みに悩まれている方も多いと思います。

井出整形外科内科クリニックでは、身体所見、レントゲン、超音波機器(エコー)、必要に応じて連携機関でMRIやCT撮影を行い、痛みの原因を正確に診断するように努めています。
リハビリと、普段の生活や薬の服用に関するアドバイスで、症状改善のお手伝いをします。

肩の痛み、機能異常には骨や関節の問題のほかに、靱帯や腱などレントゲンでは異常がみつからない病気が多いです。
また、肩の動きは人体のなかでも非常に多彩な関節であり、痛みの原因は多岐にわたります。

当院では身体所見と、エコーを用いて肩をうごかす腱(腱板)断裂や上腕二頭筋腱炎(腱鞘炎)などを正確に診断した上で必要に応じてブロック注射(腱鞘内注射や関節内注射神経など)を行い早期の除痛を目指しています。

肩に痛みが現れる代表的な病気の症状、原因・病態、治療方法などを紹介します。
「肩が痛い」「思い当たる症状がある」という方は、お気軽に当院にご相談ください。
病気やけがからの回復、そして発症予防に努め、健康で快適な生活のお手伝いをいたします。

1.肩関節周囲炎

症状

いわゆる四十肩・五十肩です。動かす時に肩の痛みがあります。あまり動かさないでいると肩の動きが悪くなってしまい、さらに痛みを助長してしまう悪循環になります。髪を整えたり、服を着替えることが不自由になることがあります。また、夜中にズキズキと痛むことがあります。

原因・病態

中年以降、特に50歳代に多くみられます。
関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが加齢変化によって、関節の周囲の組織に炎症が起きることが原因と考えられています。
肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)や関節を包む袋(関節包)が癒着するとさらに動きが悪くなります(凍結肩)。

治療

痛みが強い時期(炎症期)からはじまり、肩の動きが悪くなる時期(拘縮期)を経て、痛みや関節の硬さがやわらいでくる(回復期)ことで自然になおることもあります。
それぞれに時期は個人差がおおきいですが、おおむね 1〜2 年程度で自然寛解することがあります。
しかし、放置すると日常生活が不自由になり、関節が癒着して動きが悪くなることもあります。
痛みが強い時期には、消炎鎮痛剤の内服、注射などが行われます。リハビリ治療も併用します。

これらの方法で改善しない場合は、神経ブロックにより痛みをとった上で、授動術(肩の動きを改善させる手技:サイレントマニュピレーション)や関節鏡による手術治療も選択肢となります。
手術が必要な場合には、連携機関である高次医療機関病院にご紹介させていただきます。

2.腱板断裂

症状

40歳以上の方に多い病気です。特に60代の男性に多いと言われています。
肩を動かしたときの痛みや・夜間の痛みがでることが多いです。

病態・原因

肩をうごかす腱は腱板とよばれます。肩をうごかす機能と、肩峰(肩甲骨の外端)と上腕骨頭のあいだのクッションの機能をもっています。
加齢変化に加えて、繰り返しの小さな外力により腱板は徐々にいたみます。
はっきりとした原因がないことが多く、日常生活動作の中で断裂が起きます。
明らかなけがによるものは約半数と言われています。
断裂型には、完全断裂と不全断裂があります。
野球をする方、特にピッチャーの方は、若い年齢でも不全断裂が起こることがあります。

治療

けがにより断裂が起こった場合には、約1〜2週間局所の安静が必要になります。
消炎鎮痛剤の服薬治療やリハビリテーション治療、注射療法で治療を行います。約70%の方はこの治療で治ると言われています。

井出整形外科内科クリニックではエコーを用いて、腱板断裂を確認し、痛みの強い方には局所麻酔薬とステロイド薬(炎症をおさえるおくすり)を肩峰下滑液包(腱板を保護するための袋)に注射することで早期の痛みの緩和に努めています。
残った腱板の機能を回復するためにもリハビリテーションも行います。

上記の治療でも痛みが残ってしまう方には、手術治療が必要になることがあります。
手術は主に関節鏡を用いた腱板修復術が行われます。
そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

3.上腕二頭筋長頭炎

症状

肩を動かすときに痛みがでます。特に肩の前面に痛みがでることがおおく、押すと痛みがあります。

原因・病態

上腕二頭筋は「力こぶ」の筋肉です。前腕(肘と手首の間の骨)の頭骨に付着します。
2つの頭にわかれていて、2頭のうち1つは肩甲骨に付着しています。これを長頭と呼びます。
上腕二頭筋腱長頭は、上腕骨の結節間溝と呼ばれる溝の中を通ります。溝の中をすべることで肩や肘が動きますが、すれて炎症が起こると痛みがでます。

治療

痛みが強い時期は、局所の安静が必要になります。
消炎鎮痛剤の服薬治療やリハビリ、腱鞘内注射で治療を行います。

痛みの強い場合、井出整形外科内科クリニックではエコーを用いて局所麻酔薬とステロイド薬(炎症をおさえるおくすり)を結節間溝へ注射し除痛をはかっています。リハビリも併用します。

4.石灰沈着性腱板炎

症状

肩を動かすときに痛みがでます。特に思い当たるふしがなく、非常に強い痛みで発症します。夜間に痛みが強いのも特徴です。

原因・病態
40~50歳代の女性に多くみられます。肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶によって急性の炎症起こり強い痛みが引き起こされます。
この石灰は、当初は濃厚なミルク状で、時間が経過すると硬く変化していきます。
石灰が、膨らんでくると痛みが増し、腱板から破れ出る時に激痛となります。

治療

痛みが強い場合には、激痛を早く取るために腱板に針を刺して沈着した石灰を破り、ミルク状の石灰を吸引する方法がよく行われています。

井出整形外科内科クリニックでは、エコーを用いて石灰の確認し、石灰を吸引し、ステロイド剤と局所麻酔剤の滑液包内注射を行い、早期の除痛に努めています。
消炎鎮痛剤の内服治療も同時に行います。疼痛がとれたら、温熱療法(ホットパック、入浴など)や運動療法(拘縮予防や筋肉の強化)などのリハビリを行います。

石灰が硬くなってしまった場合には、再発することもあります。
硬く膨らんだ石灰が肩の運動時に周囲と接触し、炎症が消失せず痛みが続くことがあります。
痛みが強く、肩の運動に支障がありますと、内視鏡手術で摘出することもあります。
そのような場合には、連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。