足首や足に痛みがあると、歩く動作・仕事・スポーツなどが困難になり、日常生活に支障が出やすい症状です。
関節の痛み・靱帯の痛み・腱の痛みなどさまざまな原因があります。
井出整形外科内科クリニックでは、身体所見、レントゲン、超音波機器(エコー)、連携機関でMRIやCT撮影を行い、痛みの原因を正確に診断するように努めています。

日常生活の動作が原因であった場合、普段の生活や薬の服用に関するアドバイスで、症状改善に繋げます。
また、リハビリも併用するとより効果的です。

痛みが強い方には、エコーを用いて安全にかつ的確にブロック注射(関節内注射や腱鞘内注射など)も必要に応じて行っております。

足首に痛みが現れる代表的な病気の症状、原因・病態、治療方法などを紹介します。
「足首に痛みがある」「足に痛みがある」「思い当たる症状がある」という方は、当院にお気軽にご相談ください。病気やけがからの回復、そして発症予防に努め、健康で快適な生活のお手伝いをいたします。

1.足関節捻挫

症状

足関節(足首)捻挫のほとんどは、足関節を内側に捻って生じます。
足関節の外側の靱帯(前距腓靱帯)が損傷することが多いです。
外くるぶしの周囲に痛みや腫れが起こります。

原因・病態

スポーツで受傷することが多いですが、歩行時でも段差などで生じることもあります。
捻挫とは、靱帯の損傷です。軽度の靱帯損傷は靱帯が伸びる、一部切れるものがあります。
重度の靱帯損傷では完全断裂が起こり、足関節が不安定となります。

井出整形外科内科クリニックではレントゲン検査に加えてエコー検査で、靱帯の状態を詳細に評価し治療方針を決定致します

治療

靱帯損傷の場合、一般的には3週間程度で痛みは改善します。
しかし、放置すると、後に関節が不安定になり痛みが残ってしまったり、軟骨のすり減りが起こったり(変形性関節症)することがあります。

初期の治療が非常に大切です。軽度の靱帯損傷の場合、安静・冷却・圧迫・挙上を行います。
腫れや痛みが非常に強い場合には、約2−3週間のシーネ固定が必要になることがあります。
また、再発予防も非常に重要で、ゴムバンドを用いた足関節周囲の筋力訓練が有効です。

2.足関節果部骨折

症状

足関節部に痛みや腫れ、皮下出血、変形などがみられます。足を着いて歩くことが困難になります。

病態・原因

足首を強くひねることで腓骨(ひこつ)や脛骨(けいこつ)に骨折が起こります。

治療方法

骨折のずれが少ない場合には、シーネ固定やギプス固定で治療を行います。
ずれが大きい場合には、整復操作を行った上でシーネ固定やギプス固定を行います。
シーネやギプスなどの固定でも不安定で、骨折部がずれてしまう場合には手術治療が必要となります。

そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

3.アキレス腱断裂

症状

スポーツ中など、踏み込み・ダッシュ・ジャンプなどの動作でふくらはぎの筋肉が急に縮んだ時や、着地などで急に伸ばされた時に起こります。
「ふくらはぎをバットでたたかれた感じ」「破裂するような音がした」などの症状を感じることもあります。

原因・病態

腱の変性(いわゆる老化現象)が土台にある、30~50歳のスポーツをされている方に多い外傷です。
受傷した直後は体重をかけることができないことがありますが、しばらくすると歩行可能となることも少なくありません。
つま先立ちができなくなるのが特徴です。アキレス腱が断裂していても足首(足関節)は動かすことは出来ます。

治療

治療は、手術を行わずにギプスや装具を用いて治療する保存治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があります。
井出整形外科内科クリニックでは、エコーを用いてアキレス腱断裂部を確認し、アキレス腱断裂部の状態を確認しながら保存治療を行っております。
固定期間は約6−8週間となります。

保存治療、手術治療についてはそれぞれに長所・短所がありますが、スポーツ競技をされる方には手術治療をおすすめすることもあります。
そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

4.外反母趾

症状

足の親指の先が人差し指のほうに「くの字」に曲がります。
親指のつけ根の関節の内側が出っ張り、痛みが出ます。
靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。

原因・病態

中年期以降に起こることが多いです。
外反母趾の原因はヒールがついている靴やつま先の幅の狭い靴を履き続けることで、足の親指のつけ根から先が圧迫されて変形します
親指と人差し指の長さのアンバランスで起こることもあります。
親指が人差し指より長かったり、生まれつき扁平足ぎみであったりすると外反母趾になりやすくなります。
10歳台で起こることもあります。

足には縦のアーチだけでなく横のアーチがあります。
アーチが崩れて扁平足になると、親指のつけ根(中足骨)が内側に開くように変形し、その先の指は靴に押されて外側に圧迫されてくの字に変形します。進行すると、小指が内側に曲がってきます。(内反小趾)

もともと関節リウマチがある方もなりやすい特徴があります。

治療

足先がゆったりとした靴を選びます。足の指のすべてを開く(グ、チョキ、パー)ような外反母趾体操、両足の親指に輪ゴムなどのバンドを引っかけて、親指を内側に開く体操を行います。

装具療法を行います。親指と人差し指の間につける装具などがあります。

変形が強く痛みが強い、胼胝(たこ)があり治らないといった方には手術治療も選択肢となります。
外反母趾の手術方法にはいろいろありますが、基本的には親指の付け根の骨(中足骨)を骨切りし、変形を強制して固定します。
そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

5.扁平足

症状

幼児のころから土踏まずが平たく、成長後も残っているタイプの扁平足は,痛みはあまりないことが多いです。

中年期以降に発症する扁平足では内側のくるぶしの下が腫れ、痛みが生じます。
後脛骨筋腱が加齢により劣化し、扁平足変形を生じる病態です。(後脛骨筋機能不全)中年期以降の女性に多いとされています。

発症初期の段階では、症状は内くるぶしの後ろ側の腫れや痛みですが、進行すると、バランスがとりづらくなります。

病態・原因

足にはアーチ構造があり、効率よく体重をささえています。内くるぶし後ろ・下に、足のアーチをつり上げる働きをする後脛骨筋の腱が通っています。
加齢変化による腱の変性によって、腱の機能不全が起こることでアーチが下がってしまいます。

治療

アーチを支えるために、足指の筋肉の筋力訓練を行います。はだしでの生活で、足指をよく使うようにします。予防には適正体重を保つことが大切です。

足首の動きが制限されることでアキレス腱が硬くなっているので、アキレス腱のストレッチ体操も重要です。

アーチの低下が明らかな場合は、アーチを足裏から支える装具(アーチサポート付きの足底板)を装着します。アーチを上げることにより、疼痛は緩和されます。

痛みが強く長引く場合には手術治療も選択肢となります。そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

6.有痛性外脛骨

症状

内くるぶしの下の部分が出っぱり痛みが出ます。

原因・病態

外脛骨とは、足の内側に副骨と呼ばれる過剰な骨です。
約15%の方に存在すると言われていますが、多くの方は無症状です。
捻挫などの外傷を契機に痛みを発するケースが多く、後脛骨筋(足首を下に蹴る筋肉)に引っ張られることで炎症が起き、痛みが生じます。
外脛骨が大きい場合には、靴による圧迫が痛みを引き起こすことがあります。

治療

内服治療・外用剤の使用と、装具治療(足底板)があります。
装具を装着することで後脛骨筋腱の張力を弱め、炎症をおさえます。

痛みが強く長引く場合には、局所麻酔薬とステロイドの局所注射が有効な場合もあります。

これらの治療でも症状の改善が得られず、痛みが続く場合には手術治療も選択肢となります。
主に、外脛骨の除去を行う、後脛骨筋を舟状骨に縫着する手術が選択されることが多いです。そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

7.モートン病

症状

中年以降の女性に多く発症します。多くの方は足の指の中指とくすり指のしびれや痛み、灼ける感じなどの症状が出ます。足の裏のできもののように触れることもあります。痛みはふくらはぎにまで及ぶこともあります。

原因・病態

つま先立ちをする姿勢が長時間続くと起こりやすくなります。足の指に行く神経が、中足骨間を連結する靱帯(深横中足靱帯)のすぐ近くを通過するため、靱帯と地面の間で圧迫されて生じる神経障害です。
圧迫を受けた部分に仮性神経腫といわれる有痛性の神経腫が形成されます。

治療

局所の安静(つま先立ちやハイヒールの禁止)が重要です。症状に応じて、服薬治療・装具療法(足底板)・リハビリを行います。
痛みが強い場合には、局所麻酔薬とステロイドの局所注射が有効な場合もあります。

井出整形外科内科クリニックでは、エコーを用いて炎症の程度、場所を判断し注射を行っております。

3ヵ月程度治療を行い、症状の改善がない場合には稀に手術治療も選択肢となります。神経剥離術等の手術治療が必要になることがあります。
そのような場合には連携機関である高次医療機関にご紹介させていただきます。

8.痛風発作

症状

急に足の親ゆびのつけ根が赤く腫れて痛くなります
足の親ゆびのつけ根以外に、足の甲、アキレス腱、膝関節、手関節にも発作が起こることがあります。通常激痛が伴います。
痛風結節や尿路結石が出来ることもあります。

生活習慣病(肥満や高血圧など)を合併することも少なくありません。何度か発作を起こしている人は、発作の前兆(違和感)を感じることがあります。

原因・病態

血液中の尿酸値が上昇(高尿酸血症)し、関節内に尿酸塩結晶が生じることが原因です。
結晶を白血球が処理する際に関節炎が生じ、痛風発作となります。
高尿酸血症状態が続くと尿酸結石が腎臓に生じ、腎機能が悪化して腎不全となります。

高尿酸血症の原因は様々です。腎臓からの排泄機能の低下や、暴飲・暴食、肥満、激しい運動などが原因になると考えられています。
降圧利尿剤などの薬物も原因になることがあります。

治療

菜食を主とした食生活に切りかえることが大切です。
発作時の治療には、消炎鎮痛薬を用います。

痛みが非常に強い場合には、局所麻酔剤入ステロイド関節内注入を行うこともあります。

痛風発作が治まってから、尿酸値をコントロールする薬を長期間服用します。